固定負債とは?
企業分析をしていると、負債は多いほど危ないと感じるかもしれません。
しかし実際には、負債は「いつ返すか」によって意味がかなり変わります。
すぐ返さなければならない借金と、何年もかけて返済する借金では、企業への負担が大きく違うからです。
そこで重要になるのが固定負債という考え方です。
固定負債とは、返済期限が1年を超える長期の負債のことです。
代表例としては、長期借入金、社債、退職給付引当金などがあります。
流動負債が「近いうちに払う必要があるお金」なのに対して、固定負債は「長い時間をかけて返済していくお金」と考えると分かりやすいです。
固定負債は必ずしも悪いものではありません。
工場を建てたり、設備投資をしたり、事業を成長させるためには長期のお金が必要になることがあります。
そのため、固定資産のような長く使う資産は、固定負債や自己資本のような長期資金でまかなうのが基本です。
この考え方が、固定長期適合率や固定比率の分析にもつながります。
計算式
固定負債そのものに単独の計算式はありませんが、代表的な関連指標は次の通りです。
固定長期適合率 = 固定資産 ÷(自己資本+固定負債)×100
この式からも、固定負債が長期的な資金調達の一部として使われていることが分かります。
目安
固定負債の金額だけに単独の良し悪しはありません。
大切なのは、固定資産とバランスが取れているか、返済負担に無理がないかです。
短期の負債が多いよりも、長期の固定負債の方が資金繰りは安定しやすい傾向があります。
投資での使い方
投資では、固定負債を流動負債と分けて見ることが重要です。
負債総額だけを見て「危ない」と判断するのではなく、返済期限の長さを見ることで、企業の資金繰りリスクを正しく把握できます。
また、固定負債が増えている企業は積極投資をしている可能性もあります。
固定資産、固定比率、固定長期適合率とあわせて確認すると、その借入が健全かどうかを判断しやすくなります。
まとめ
固定負債は、1年を超えて返済していく長期の負債です。
流動負債よりも資金繰りへの負担は小さく、設備投資などの長期資金として使われることが多いです。
財務安全性を見るときは、固定資産や固定長期適合率とセットで確認しましょう。

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