DCF法とは?
株式投資で「この株は本当に高いのか、安いのか」を考えるとき、PERやPBRのような指標がよく使われます。
ただ、これらは今の数字をもとにした比較であり、将来どれだけお金を生み出すかまでは直接は分かりません。
そこで使われる考え方のひとつがDCF法です。
企業が将来生み出すキャッシュフローから、今の価値を逆算する方法です。
DCF法とは、将来生み出すと見込まれるキャッシュフローを現在価値に割り引いて、企業価値や理論株価を考える方法です。
英語ではDiscounted Cash Flow Methodといいます。
将来のお金は今のお金より価値が低いという考え方を使い、将来のキャッシュフローを現在の価値に直して評価します。
この方法が重視されるのは、企業価値の本質は将来どれだけ現金を生み出せるかにあると考えるからです。
今の利益が小さくても、将来大きく成長してキャッシュフローを増やせる企業なら、今の株価が妥当なこともあります。
逆に、今の利益は大きくても将来の成長が乏しければ、見た目ほど魅力的ではない場合もあります。
DCF法では、将来のフリーキャッシュフローの予想、割引率、継続価値などを使います。
そのため、考え方としては非常に重要ですが、前提によって結果が大きく変わりやすい面もあります。
少し成長率や割引率を変えるだけで、評価額がかなり変動することもあります。
そのため、絶対的な正解を出すというより、企業価値を考えるための枠組みとして使うのが実践的です。
初心者にとっては少し難しく感じるかもしれませんが、DCF法を知っておくと、株価の評価は単なる倍率比較だけではないと分かります。
企業価値(EV)やフリーキャッシュフローとつながる考え方として、押さえておきたい用語です。
計算式
DCF法の考え方は、次のように表せます。
企業価値 = 将来のキャッシュフローの現在価値の合計
簡単に言えば、
将来のフリーキャッシュフロー ÷ (1+割引率)^年数
を各年分合計して求めます。
目安
DCF法そのものに目安はありません。
重要なのは、前提条件が妥当かどうかです。
特に確認したいのは、
- 将来の成長率
- 割引率
- フリーキャッシュフローの安定性
です。
投資での使い方
投資では、DCF法を使うことで、企業が将来生み出すお金をもとに理論的な価値を考えられます。
PERやPBRが高く見える企業でも、将来の成長を織り込めば妥当な評価になる場合があります。
特に成長株を分析するときに、考え方として役立ちます。
一方で、前提に大きく左右されるため、DCF法だけで投資判断を決めるのは危険です。
企業価値、EV/EBITDA倍率、フリーキャッシュフローなどとあわせて見て、複数の角度から評価することが大切です。
まとめ
DCF法は、将来のキャッシュフローを現在価値に割り引いて企業価値を考える方法です。
企業の本質的な価値を考えるうえで重要な考え方ですが、前提条件によって結果が変わりやすい特徴もあります。
PERやPBRだけでは見えにくい将来性を評価したいときに役立ちます。
企業価値を深く考えたいときに知っておきたい用語です。

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