棚卸資産とは?
企業の安全性を分析していると、流動資産が多い会社は安全に見えることがあります。
しかし、その中身を見ないと本当の安全性は分かりません。
なぜなら、流動資産の中にはすぐ現金になりにくいものもあるからです。
その代表が棚卸資産です。
棚卸資産とは、企業が販売するために保有している商品・製品・原材料などの在庫のことです。
小売業なら店頭に並ぶ商品、製造業なら原材料や仕掛品、完成した製品などが棚卸資産に含まれます。
一般的には「在庫」とほぼ同じ意味で使われることが多いです。
棚卸資産は、売れれば売上や利益につながる大切な資産です。
ただし、すぐに現金化できるとは限りません。
売れ残れば値下げや廃棄の可能性もあり、景気悪化時には大きな負担になることがあります。
そのため、流動資産が多くても、その大半が棚卸資産で占められている企業は注意が必要です。
計算式
棚卸資産そのものに単独の計算式はありませんが、関連してよく見る指標は次の通りです。
当座比率 = 当座資産 ÷ 流動負債 ×100
※当座資産には通常、棚卸資産は含めません。
この点が、流動比率と当座比率の違いにつながります。
目安
棚卸資産の金額だけに目安はありません。
重要なのは、売上に対して在庫が増えすぎていないかです。
売上が伸びていないのに棚卸資産だけ増えている場合は、売れ残りや需要減少の可能性があります。
投資での使い方
投資では、棚卸資産の増減を業績とセットで確認します。
売上が伸びている中で在庫も増えているなら自然ですが、売上が横ばいなのに在庫だけ増えている場合は注意が必要です。
また、流動比率が高くても当座比率が低い企業は、流動資産の中に棚卸資産が多い可能性があります。
小売業や製造業では特に重要なチェックポイントです。
まとめ
棚卸資産は、企業が販売のために保有している在庫のことです。
流動資産に含まれますが、すぐに現金化できるとは限らないため、安全性分析では中身まで確認することが重要です。
流動比率と当座比率の違いを理解するうえでも押さえておきたい用語です。

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