受取手形とは?
企業分析をしていると、流動資産の中に「受取手形」という見慣れない言葉が出てくることがあります。
売掛金と似ているように見えますが、実は少し意味が違います。
この違いを理解しておくと、流動資産の中身や営業キャッシュフローの見方がより分かりやすくなります。
受取手形とは、商品やサービスを販売した代金を、将来決められた期日に受け取ることを約束した証書のことです。
簡単に言えば、「あとで払います」という約束を手形という形で受け取っている状態です。
企業間取引では、現金や振込ではなく、一定期間後の支払いを約束する手形が使われることがあります。
その未回収分が受取手形です。
受取手形は流動資産に含まれます。
理由は、通常1年以内に現金化される予定だからです。
ただし、売掛金と同じく、まだ現金を受け取ったわけではないため、利益は出ていても手元資金が増えていないことがあります。
そのため、受取手形が増えすぎている企業は、現金回収が遅れている可能性も考える必要があります。
計算式
受取手形そのものに単独の計算式はありませんが、流動資産の一部として次の指標に関係します。
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
また、受取手形は当座資産にも含まれるため、
当座比率 = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100
にも関係します。
目安
受取手形の金額そのものに一律の目安はありません。
大切なのは、売上に対して不自然に増えていないかです。
売上の伸び以上に受取手形が増えている場合は、現金回収が遅れている可能性があります。
投資での使い方
投資では、受取手形を売掛金と一緒に見て、回収の質を確認するのがポイントです。
受取手形や売掛金が大きく増えているのに営業キャッシュフローが弱い企業は、利益が現金化できていない可能性があります。
また、景気が悪くなると手形の回収リスクも高まりやすいため、受取手形の増減は資金繰り分析のヒントになります。
まとめ
受取手形は、将来の期日に代金を受け取る約束を示す証書で、流動資産の一部です。
売掛金と似ていますが、手形という形で支払いが約束されている点が違います。
流動資産や営業キャッシュフローの中身を理解するうえで、押さえておきたい用語です。

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